奥田染色株式会社
石川県の伝統工芸である加賀友禅は、国指定の伝統的工芸品に指定されている。400年以上の歴史があり、時代ごとに様々な図案が描かれてきた。縁起事や願いを込めて自然の情景をありのままに花鳥風月を具象化した絵柄(文様小下図)がデザインされ、今に伝わっている。当社では加賀友禅の絵柄を描き続けて116年が経ち、文様小下図やその図案が意味する歴史的・文化的背景の知識、さらにはそれらの活用作法の経験を数多く有している。こうした図案や知識、経験をデジタル化し、コンテンツ販売する事業を行う。具体的には、「文様小下図の図案」とともに、それに付帯する願いや縁起事、使用する適切な場面といった「歴史的・文化的な知識」、その図案を活用する「作法の経験」をデータベース化し、主にBtoB向けにコンテンツ販売事業を実証する。このことにより様々な現代産業に伝統的な意味合いをもつデザインやブランドイメージを提供する。本事業では流通に特化した商品やサービスを提供する実証企業と伝統工芸産業の新しいサプライチェーンの構築もセットで行う。伝統図案コンテンツを利用したサービスを構築する実証企業が、例えばインテリア産業に対して顧客の想いを加賀友禅の伝統的な「花」と「吉祥」の絵柄で自由に組みあわせていたオーダーメイド壁面システムにコンテンツを提供するサービスを展開するなど伝統工芸産業のDXを完成させ、これまでにない販路構築を実現する。